以前、新卒入社した会社を退職した際の話をこちらに書いたのですが、
こちらのブログに、ご質問をいただきました。
高校3年生の時に心が疲れきってしまって以来、アルバイトしかしたことがありません。
最近は年齢の焦りもあり、就活を少しずつ始めているところですが、やはり不安の方が大きいです…。
心と体のバランスが取れなくなった、とありましたが、aiさんが現在のお仕事を目指した時の心の持ち方?みたいなものはありますか?
新たに挑戦するとき、前に進むとき。
やはり、どうしたって不安や恐怖は拭えないものですよね。
期待感や希望だけが満ち満ちていればそれに越したことはないのですが…。
かくいうわたしも、新卒入社した会社を退職した当時は「働くこと」そのものが恐ろしくなってしまっていて。
社会復帰したい気持ちは確かにあったのですが、とても怖くて、一歩を踏み出せない…という状況にありました。
学生時代のように打ち込めるようなものもない、やりたいこともない。手にあったはずのそれは、退職によって手放してしまった。
そうなった今、働いてゆく原動力がどこにあるのかもわからなくて。
しばらくぼんやりと過ごすばかりでした。
そんな風にしながら過ごしていたころ「アパレルの販売員として働いてくれないか」というお誘いがあり、困っているのだというそのブランドで、しばらくのあいだ働いてみることにしました。
正直なところ、働けるのか、今後どうしていきたいのかもわからずにいたので「アルバイトなら…」という、今振り返ればだいぶ消極的な感覚だったと思います。
結果的に、これが良い方に作用してくれました。
少しずつ、本当に少しずつではありますが前を向いてゆくことができるようになり、働いているうちに、自分と向き合うこともできるようになってきて。
次第に「このままずっとこうしてはいられない」と感じるようになりました。
アパレルの販売員は楽しかったですし、一緒に働く方や本社の方々にも「続けてほしい」と言っていただくこともあって…、本当にありがたかったです。
でもやっぱり、このままでは終われない、と思いました。
もう一度チャレンジすることに、怖さがないかと言われたら…そんなことはなく。
もちろん不安も恐怖もあって。
また身体を壊したらどうしよう…。
また心を病んだらどうしよう…。
また退職することになったらどうしよう…。
そもそも、就職できなかったらどうしよう…。
…と、もう無限に出てくるんです、ネガティブな気持ち!
でも、そうしていても何も変えられないとわかっていたから。
だからわたしは、不安を抱き続けることよりも、対策を練ることにしました。
抱いている不安を全部洗い出して、
- 身体を壊さずに働くにはどうしたら良いだろう?
- 心を病まずに働くには、どんなことが必要だろう?
不安を払拭するための具体的な方法を考えることや、
- どうして今のところを出て、別の形で働きたいんだっけ?
- ここで叶えられないことは何だろう?
- 新たな環境で得られるものは何だろう?
新たな挑戦をしていくことの意味、自分にとっての価値を見直してみること。
そのほかにも、できることは沢山あって、
- 優先順位を決めて、自分と約束をする。
(例:次はどん底まで落ちる前に退職して、きちんと切り替えて次を探そう。自分を使い潰すようなことをしない。) - 就職活動に対する意識を見直す。
(例:今すぐ就職できなくても、タイミングが悪かっただけで、探すのをやめなければいずれご縁がある。)
など、など。
他にもいろんなことを自分のなかで決めて、前向きに就職活動へ向かっていくための基盤を整えました。
不安や恐怖は、前に向かおうとするエネルギーにブレーキをかけてしまうもの。
だけど、不安や恐怖は悪いものではないんです。自分を守ろうとしているだけ。
だからこそ、見て見ぬふりをせず、「こうできるから大丈夫だよ」と1つひとつ和らげてあげることが大切なのではないかな、と。
不安や恐怖を完全にゼロにするのは難しいけれど、どうなったとしても方向転換する方法があるということだけは、たしかな事実。
よほど楽観的な人でなければ、なにも見えない場所に踏み出すのは難しい。
だから、自分で地図を描く。
迂回路や分岐路をたーっくさん書きこんだ地図を用意して「どうなっても大丈夫そうかも」と思えたら…、きっと踏み出せる。🌹
今回は就職活動に関する不安について、経験をふまえて言及しましたが、不安に対する接し方としてどんなジャンルにも応用ができるものだと思います。
ご質問くださった方、そしてこれを読んでくださった方の、前に進むためのヒント、あるいはその選択肢のひとつになりましたら幸いです。
それではまた。